「歩数チャレンジアプリ」という言葉の裏には、まったく別の2つの製品が隠れています。そして間違ったほうの半分から選んでしまうことが、この手のリストがこれほど役に立たなく感じる理由です。
片方は法人向けの健康管理ソフトです。海外ならWoliba、Big Team Challenge、ChallengeRunner。日本では経済産業省の健康経営優良法人認定制度を背景に、タニタ健康プログラムのような社内向けの歩数イベント商品が並びます。これらは人事部門に売られ、従業員1人あたりで課金され、集計ダッシュボードと景品カタログがついてきます。300人の同僚のためにチャレンジを回していて、誰かに参加率を聞かれる立場なら、必要なのはそちらで、このリストはあなた向けではありません。
もう片方は、2週間だけ競いたい友だち5人です。以下がそのリストで、誰もきちんと書かないほうです。
Fogbreakerも6番目に入っています。 歩数もチャレンジも共有ランキングもやっているので、ここに属してはいます。ただ私たちの本当の主張は、数字こそ競う対象としていちばん面白くない、というものです。それについては最後に書きます。このカテゴリーが名目上扱っていることについて、私たちより優れたアプリを先に並べてから。
誰も触れない問題:端末が勝者を決める
アプリの前に、あなたのチャレンジを実際に決定づけるものについて。
歩数チャレンジは、全員の歩数が同じ意味を持つことを前提にしています。持ちません。しかもその差は小さくありません。手首につけた計測器とポケットの中のスマートフォンは、別の物理現象を測っていて、その食い違いは、たいていのチャレンジの勝敗の差より大きいのです。
数字は比較研究の蓄積から来ていて、もっとも明快な要約はCDCによる2022年のPreventing Chronic Diseaseの分析にあります。手首装着型の計測器は、日常生活下で歩数を10%から35%過大評価し、腕を振らないウォーキングでは35%から95%過小評価します。後者はショッピングカート、車いす、ベビーカーを押している場合です。2019年のFrontiers in Medicineの日常生活下の比較では、手首につけたActiGraphが、同じ機種を腰につけた場合より1日あたり3,000歩から5,000歩多く記録しました。若年層でも高齢層でもです。
その数字を少し噛みしめてください。ハードウェアだけで1日3,000歩から5,000歩。1日の目標がしばしば1万歩である競技において、です。2週間のチャレンジなら、たまたま時計を持っている人に4万歩から7万歩の差が手渡されることになります。
逆方向はもっと悪い。35%から95%の過小計測は例外的な場合ではないからです。チャレンジ中にベビーカーを押している人は、その仕組みからもっとも重い罰を受けている人であり、しかもたいていは、もっとも多く歩いている人でもあります。
実用的な帰結が3つ。
- ルールを決める前に端末の種類を決める。 全員が時計、あるいは全員がスマートフォンなら公平です。混在は、歩数を題材にしたハードウェアの競技です。
- 混在が避けられないなら、絶対歩数で競わない。 各自の初週に対する伸び率で競えば、端末による偏りはほぼ消えます。偏りは1人あたりでおおむね一定だからです。
- スマートフォン派は怠けて見えるが、怠けていないと考える。 スマートフォンは、それが運ばれた分しか数えません。なぜそうなるかについて記事があります。
以下のアプリはどれも、この点を補正しません。始める前に知っておく価値があります。
アプリ
1. Pacer
無難な答えであり、もめごとをいちばん減らしたいなら選ぶべきものです。Pacerは長年グループチャレンジを運用してきましたし、誰にもハードウェアを買わせずにスマートフォン自身の歩数計で動きますし、無料枠が体験版ではなく本当に使えます。グループ、ランキング、そしていちばん機械に弱い友人がリンクから参加できるチャレンジ形式。
向いている人: 全員が計測器を持っているとは限らない混在グループ。 引き換え: インターフェースは10年分の機能の堆積を抱えていますし、無料枠には有料への誘導が強い。快適というより機能的です。
2. Stridekick
ルールの柔軟性が最大で、これは聞こえるより重要です。Stridekickでは「歩数最多が勝ち」だけでないチャレンジを組めます。連続日数形式、目標達成形式、チーム分割。幅広い端末と同期するので、グループがFitbit勢とApple Watch勢とスマートフォン勢に分かれているときの現実的な選択肢になります。
向いている人: 歩数最多が勝ちは4日目で退屈になると、すでに気づいたグループ。 引き換え: 端末の幅広さは弱点でもあります。ちぐはぐなハードウェア間の同期こそ、上の問題がもっとも強く噛みつく場所であり、Stridekickもそれを補正しません。
3. StepUp
友だちと職場の中間地帯のために作られていて、ランキングの隣にグループチャットがあります。この組み合わせは過小評価されています。歩数チャレンジを楽しくしているものの大半は会話であり、別のメッセージアプリのグループで会話を回させるアプリは、エネルギーの半分を失います。
日本で同じ位置にいるのがみんチャレです。5人の匿名チームで習慣を報告し合う形式で、歩数もそのひとつとして扱えます。海外製アプリの日本語対応に不安があるグループなら、こちらから試すほうが早いでしょう。
向いている人: 数字と同じ場所でやり取りをしたい小さなグループ。 引き換え: 全員が実際に入れるかどうかで生死が決まりますし、グループが後から歩数以外のものを欲しがった場合、Pacerより狭い道具です。
4. Big Team Challenge
本当に職場向けの製品のなかで最良で、名前を挙げる価値があるのは、多くの人が仕事経由でこのカテゴリーにたどり着くからです。チームは仮想の地図の上に置かれ、歩数が入るにつれてルート上を進みます。開いたままのランキングではなく、チャレンジに形と終点を与えるやり方です。
向いている人: 幹事と予算のある会社やクラブ。 引き換え: 価格も構造も組織向けです。友だち5人には重く高価ですし、仮想の地図という形式は、実在の場所を歩くことの正反対です。
5. すでに持っているならApple FitnessかGoogle Health
何かを入れる前に確認する価値があります。Appleの標準のアクティビティ対抗機能は、連絡先の相手と7日間の一騎打ちを無料で回せます。Google Health、かつてFitbitと呼ばれていたアプリは、2026年の改称でバッジ、グループ、コミュニティのフィードが取り除かれてもランキングは残しました。
向いている人: これ以上アプリを増やしたくない2人の対抗戦。 引き換え: どちらも自社の生態系に閉じているので、iPhoneとAndroidの混在グループはどちらも使えません。そしてAppleの対抗戦は歩数ではなくアクティビティリングで採点するので、別のゲームです。
6. Fogbreaker
私たちのものです。何であって何でないかを具体的に書きます。
歩数は数えられます。上のアプリと同じようにApple HealthかHealth Connectから届き、経験値になり、探検家のレベルを上げ、友だちは1日を通して更新される共有ランキングに並びます。歩数チャレンジアプリとして機能します。
違うのは、採点されているのが歩数だけではないことです。地図は霧の下から始まり、実際に歩いたところが晴れるので、友だちに見えるのは大きな数字だけではなく、あなたがどこにいたかの形です。2人が同じ7万歩で1週間を終えて、まったく違う地図を持つことがありえますし、地図のほうが面白い対象です。
向いている人: 数字に飽きて、競争を「どれだけ」ではなく「どこ」の話にしたいグループ。 率直な引き換え: 霧は屋外でのGPSの移動でしか晴れないので、ルームランナーと屋内の歩数は経験値とランキングの順位にはなっても、何も明らかにしません。職場の運営管理、チーム編成、人事向けの集計はやりません。そして1日でも抜けた瞬間に連続記録は途切れます。凍結も休養日もありません。人によっては望むより厳しい設計です。
で、どれを
歩数チャレンジが欲しいならPacerを。歩数最多が勝ちではないルールをグループが望むならStridekickを。素直な歩数競技を回すことにかけては両方とも私たちより優れていますし、どちらも地図の入ったものを入れさせたりしません。
数字があなたに何もしなくなったなら、私たちのものを。それは実在する、よくある壊れ方です。歩数チャレンジは10日ほど機能し、それから全員が自分のだいたいの順位を学習して、順位が情報を持たなくなる。この記事の冒頭の端末の問題も、その一因です。ランキングが主に「誰がどのハードウェアを持っているか」と「誰の通勤がいちばん長いか」を報告しているだけなら、競う対象はもう残っていません。
アプリを変えるよりチャレンジのほうを直したいなら、1週目を越えて生き延びるチャレンジ形式についての記事があります。その大半は上のどのアプリでも使えます。そしてウォーキングを得点表ではなくゲームに変えるものを含む、より広いカテゴリーはウォーキングゲームのまとめで扱っています。
正直な要約。アプリは2番目に選んでください。先に決めるのはルールと端末の種類です。チャレンジを決めるのはそちらですし、このリストのどのアプリも、不公平なチャレンジを喜んで回させてくれます。
